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COLUMN(コラム)

Radiosity法とRayTracing法

FEMによる音響解析では、大空間・高周波数の評価に多大な計算負荷がかかります。 Radiosity法は音響空間のメッシングが不要で、音波を熱輻射のように扱うことで効率的に音場を評価します。
Actranではバージョン2025.2からRadiosity機能が追加されました。大規模音響評価として一般的に知られているRay Tracing法との主な違いをご紹介します。両者とも 単独では回折効果を表現するのが難しいため、他の技法と組み合わせて活用することもあります。

Feature Radiosity (Acoustics) Ray Tracing (Acoustics)
Reflection Diffuse Specular (and direct)
Best for Late reverberation,
Energy distribution
Early reflections,
Impulse response
Computational Cost Lower for diffuse fields Lower for specular/early

Radiosity法

表面間の音響エネルギー変換に基づく手法で、反射音は主に拡散することを仮定しています。
面に当たった後は様々な方向へ散らばります。反射面が粗かったり凸凹していたりといった状況を表現しやすく音響エネルギーの定常的拡散を効果的に算定します。残響や音響場の拡散状態を予測するのに活用できます。
反射波の正確な到着時間というより、全体のエネルギー分布評価に向いている手法です。
GPU高速計算に対応しており、ビューファクターによるエネルギー交換を効果的に算定します。  

Ray Tracing法

個々の音線のパスを解析します。反射角は入射角に等しく、鏡面反射を扱います。
直接音響パス、早期反射の評価に適しています。また、インパルス応答を取得することで時刻歴による音質・聴覚化評価が可能です。

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