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PRODUCT(製品紹介)

Actran 流体音/簡易流体

流体による音源と音響伝搬

Actranの空力音源解析では外部の非定常流体解析結果を必要とします。媒質の密度・速度・圧力変動が評価できるステップ幅の時刻歴結果が望ましいです。音源とその伝搬の算定には Lighthill もしくは Möhring アナロジーを使用します。これらは 圧縮性流れのナビエストークス方程式から導出される音響アナロジーで、音響ノイズを生成したフローは内部フローの挙動に影響しないという仮定がベースにあります。

Lighthill アナロジーを使用することで計算負荷を低減できます。適用範囲は以下の通りです。

  • Machナンバーが0.2より小さい
  • 対流と反射/屈折の効果が無視できる

Möhring アナロジーは、Lighthillより全般的なアプローチで Machナンバーが大きく音響伝搬における対流効果が無視できない流れに対応しています。

また、音響伝搬のみの平均流れであれば Actran内で計算ができます。

流体効果をより簡易的に

音場の生成には一般的に時刻歴変動による空力励起が必要となります。不安定流れ場は計算コストが大きく扱いづらいですが、簡易的アプローチが使用できる場合があります。

SNGR (Stochastic Noise Generation and Radiation)はRANSで得られる一様乱流中から発生する空力音を予測するためのモデルです。RANSで得られる解は時間平均され、非定常な情報が含まれず音源を取り出すことができませんが、乱流に関する状態量 (乱流エネルギーおよび散逸率)から空間内における瞬間の乱流速度を求め活用します。

SNGRは以下をベースに音源を生成します。

  • 乱流速度合成
  • LighthillもしくはMöhring アナロジーによる速度合成