Actran 統計エネルギー解析

エネルギー応答を評価する

統計的エネルギー解析(SEA)は、固有モードが持つエネルギーがモード密度 [/Hz] に依存するという統計的仮定に基づいた手法です。アセンブルされたモデルを単一エネルギーとみなせるモジュール毎に分割し(サブシステム)、そのエネルギー収支を解析することで入力パワーに対するサブシステムの応答を評価します。Actranでは音響構造連成に対応しています。

高周波域の解析をより簡便に

一般的なFEM音響解析では、空間上の音圧変動を評価しますので高周波帯域では多くの評価点が必要になり計算リソースを圧迫します。

一方、SEAではサブシステム毎のエネルギー応答を評価しますので細かなメッシングの必要がありません。メッシュサイズを高周波対応しなくて済むため、広域モデルについても規模を抑えることができます。また、算定した伝達損失(CLF)を周波数外挿することで解の周波数帯を容易に拡充できます。

モデル内の各モジュールが、音源に対してどの程度のエネルギー応答を示しているかを容易に確認できるため、設計の早い段階で騒音振動対策に活用することができます。