Solid Edge Simulation

Solid Edge Simulationは、Solid Edgeに組み込まれた使いやすい有限要素解析 (FEA) ツールです。
設計者がSolid Edge環境で部品やアセンブリの設計をデジタル検証できます。
定評のあるSimcenter Femapの有限要素モデリング・テクノロジーをベースとしたSolid Edge Simulationは、実機での試作の必要性を大幅に低減します。
その結果、使用する材料や試験コストの削減、さらには設計時間の短縮が可能になります。

• パラメーターなしでメッシュを制御することができる高品質のメッシュ自動生成機能により、メッシュボディ上で構造解析や熱解析を実行
• 有限要素モデルの自動生成および手動調整が可能
• コンバージェント・モデルでシミュレーションを実行 (b-repへの変換は不要)
• 高速の性能シミュレーション表示
• ビーム要素の自動生成により、フレームモデルをすばやく効果的に定義
• 充実した荷重・拘束定義機能で、現実的な動作環境をモデリング
• 高度なモーション・シミュレーションを内蔵

有限要素モデルを自動作成

Solid Edge Simulationは、ソリッド・メッシュ (四面体要素を使用) や、板金の中立面を利用した2Dシェル要素メッシュ、2Dシェル要素と3Dソリッド要素が両方含まれたハイブリッド・モデル、およびフレーム構造の1Dビーム要素に対応しています。ユーザーが必要に応じて有限要素メッシュを作成、調整することで、結果の正確性が向上します。
ビーム要素の自動生成機能により、フレーム・シミュレーションをすばやく定義できます。また、手動での固定リンクの作成/削除により、ビーム間の個々の接続を定義することも可能です。

コンバージェント・モデルでシミュレーションを実行可能

Solid Edge Simulationを使用すると、メッシュベースのジオメトリをシームレスに設計に組み込むことができます。シミュレーション・スタディは、ジェネレーティブ・デザインやリバース・エンジニアリングで生成したコンバージェント・モデルに対して、b-repに変換することなく実行できます。こうしたモデルには、ジェネレーティブ・デザイン最適化モデル、STLモデル、変換されたメッシュモデルなどがあり、さまざまなタイプのスタディでハイブリッド・モデルを解析して設計を検証することができます。
コンバージェント・モデルでのシミュレーションは部品環境でサポートされており、SiemensXcelerator ポ ートフォリオ の 一 部 で あるSimcenter™ Nastranソルバーによる高精度な解析を実施できます。

荷重や拘束の定義機能が充実

Solid Edge Simulationには、実際の動作環境を表現するのに必要なあらゆる境界条件が用意されています。拘束はジオメトリをベースにしたもので、固定、ピン、回転なし、対称、円筒から選べます。荷重もジオメトリがベースで、機械的荷重のほかに、熱解析用の熱荷重も定義できます。機械的荷重には力や圧力、静水圧に加えて、ボディの回転や重力の影響も指定可能です。Solid EdgeSimulationのクイックバーでは、荷重や拘束を容易に入力でき、方向や角度はハンドルを使って設定できます。

対応解析タイプ

Solid Edge Simulationは業界標準のSimcenterNastranソルバーによって、静的荷重で生ずる変形や応力、ひずみなどの構造シミュレーションや、固有振動数や座屈荷重の解析を実行します。定常・過渡の熱伝達解析によって、モデルの温度分布が評価され、冷却性能が検証されます。さらに、熱と構造の連成解析を実行することで、熱が構造の応力やひずみにどのような影響を及ぼすのかを見極めることができます。
解析用の構造荷重として、流体圧力、流体温度、個体温度の結果をSimcenter FLOEFD™ for SolidEdgeからインポートできます。FLOEFD for SolidEdgeは、流体および熱伝達を対象とする業界屈指の数値流体力学 (CFD) 解析ツールです。この2つのシミュレーション・ソリューションはSolidEdge環境に完全に組み込まれており、シームレスかつ簡単に統合できます。

パワフルで拡張性の高いソリューションによって、個別のユーザーの要件に最適なシミュレーション・ツールを選択可能です。

• 線形静解析 – 設計した構造の強度を検証するために、指定の荷重と拘束における構造の変形と応力を計算します。静的状態のシミュレーション中は荷重と拘束は一定に保たれます。変形と応力の最大値とその位置を、製品の仕様要件を参考に評価します。
  
• 高度なモーション解析 – 部品やコネクターで組み立てられた機械システムの運動学的挙動を、適用された強制モーションに基づいてシミュレーションし、機械アセンブリ設計の完全性を検証します。
  
• 最適化 – 重量の最小化といった設計目標を達成するために、指定の設計拘束 (変形最大許容値など) における設計変数 (設計ジオメトリの特定部位の長さなど) の最適なパラメーターを自動計算します。
  
• ノーマルモード解析 – 固有値計算によって構造の固有振動数と各振動数におけるモード形状を算出します。算出した固有振動数を定常加振力の周波数と比較することで、共振の問題を回避できます。
  
• 線形座屈解析 – 荷重の拡大係数を計算して、指定の荷重および拘束条件下で設計構造が座屈するかどうかを見極めます。この解析は、構造の座屈を回避できる最大荷重を評価します。
  
• 定常熱伝達解析 – 熱伝導、対流、放射といった熱エネルギー交換を考慮しながら、指定の熱荷重での定常状態における温度分布を計算します。
  温度分布の結果を温度荷重として使用して線形静解析を実行すれば、熱応力を解析できます。
  
• 過渡熱伝達解析 – 熱伝導、対流、放射といった熱エネルギー交換を考慮しながら、指定の熱荷重での過渡状態における温度変化と温度分布をシミュレーションし、冷却/加温性能を評価します。
  
• 調和応答解析 – 適用された加振力に基づいて、一定の周波数範囲における定常振動レベルを算出します。
  モーダル表現に基づいた計算で動的応答を計算し、すばやく結果を出します。この解析により、絶対的な振動の大きさを評価することができます。

最小システム要件

• Windows 10 EnterpriseまたはProfessional (64ビットのみ) バージョン1809またはそれ以降
• 16GB RAM
• 65,000色
• 画面解像度: 1920 x 1080
• インストールに必要なディスク空き容量: 8.5GB

※Solid Edge SimulationはSolid Edgeのオプションとなりますので、Solid Edgeのシステム要件も併せてご確認ください。