目次
本バージョンでは、主に次の改良・改善が行われました。
- ジオメトリインターフェースの拡充
- メッシュ作成機能の改善
- [荷重]-[ボディ]コマンドの機能強化
- Simcenter Nastran ローターダイナミクス(SOL414)のGUIサポート
- Simcenter Nastran SOL401/SOL402向け インターフェースの強化
- ABAQUSコンタクト設定の機能強化
- コマンドファインダーの機能強化
ジオメトリ インターフェース
ジオメトリ インターフェースの拡充
- 新規サポート
- Inventor (*.ipt , *.ipm)
- Rhinoceros (*.3dm)
- 標準機能化
- Catia V5 (*.catp*)
FEMAP 2301までは別途 ライセンス(有償)が必要でしたが、本バージョンで標準機能に追加されました。
- Catia V5 (*.catp*)
- 有償サポートの開始
- Catia V6 (*.3dxml)
プリ処理
[メッシュ]-[リージョン]コマンドの機能改善
領域選択によるノード指定に対応しました。
:メッシュ生成条件を見直し、「領域1・2に指定するノードの選択順番の一致」を撤廃しました。
[メッシュ]-[リージョン]コマンドは、選択する領域(リージョン)1・領域2のノード間にメッシュ生成する機能です
領域1・領域2での ノード選択の条件 | ~FEMAP 2301 | FEMAP 2306 |
---|---|---|
「選択ノード数」の一致 | 必須 | 必須 |
「選択する順番」の一致 | 必須 | 不要 |
ボディ荷重「回転加速度」に作用方向オプション追加
作用方向オプション「加速度と同じ」/「加速度と反対」を追加しました。
回転加速度の設定方向 | 作用方向 |
---|---|
反時計回り | 同方向 |
反時計回り | 反対方向 |
時計回り | 同方向 |
時計回り | 反対方向 |
Simcenter Nastran SOL414向け サポートを開始
ローターダイナミクス解析専用のソリューション
- 回転機械シミュレーションソフトウェアでトップクラスのSAMCEF Rotorsの技術
- Simcenter Nastran の入力ファイル形式を使用
- FEMAPに新設の専用GUIによる合理化されたワークフロー
- ローターダイナミクスManeuvers(SOL 414, 101)
:回転力を伴う線形静解析 - ローターダイナミクス固有値(SOL 414, 103)
:静止時の回転システムのモード計算 - ローターダイナミクス複素数モーダル解析(SOL 414, 110)
:回転システムの臨界速度・安定性を計算 - ローターダイナミクス ハーモニック応答(SOL 414, 111)
:周波数依存による加振 - ローターダイナミクス過渡応答(SOL 414, 129)
:時間依存による加振
- XYプロット定義(OUTMGTカードに対応)
:XYプロット要求の定義
※ローターダイナミクス解析の解析結果に相当 - ベアリング速度(SPEBE2カードに対応)
:ベアリング要素に適用する速度を定義 - 回転速度(OMEGA/OMEGA1/OMEGA2カードに対応)
:複素固有値解析用の回転速度を定義
※SOL414,110用
- ギヤ
: ローター接続用の要素(プロパティ:GEARカード) - フーリエ
: 3Dモデル部のノードと2Dフーリエ軸対称部のノードを結合(プロパティ:FOU3カード) - ベアリング
: 剛性/質量/減衰マトリックスの定義
ローター速度/時間/周波数依存も可(プロパティ:PBEAR2カード)
- 不均衡質量(アンバランスマス)
- 不均衡モーメント(アンバランスモーメント
- NASTRANローターダイナミクスオプション
- ローターモデリングアセンブリ選択
> [ ]ボタンから、ローターリージョン - XYプロット定義
- 境界条件
- ストラテジパラメータ(NLCNTL2) ※SOL414,129 のみ
- 解析ケース
※ SOL414では、解析結果ファイル(*.OP2)は作成されません
:[ファイル]-[アタッチ-解析結果]コマンド
ファイル書式:「Simcenter Nastran」選択
- アウトプットセットとアウトプットベクトル
- 関数(キャンベル線図の作成に利用可)
:「ポスト処理データの選択」ダイアログから表示
ジオメトリ/ソルバー サポート
ジオメトリインターフェース
次のバージョンに対応します。
ジオメトリ インターフェース | サポートする最新バージョン |
---|---|
ACIS | 2023.1 |
Parasolid | 35.1 |
STEP | AP203 Edition1, Edition 2 AP214(Geometry only) AP242(Minimal) |
IGES | 4.0 ~ 5.3 まで |
JT | 11.3 |
DXF | — |
フォーマット | サポートする最新バージョン |
---|---|
STL | — |
CAD フォーマット | サポートする最新バージョン |
---|---|
CATIA V4 | 4.1.9 ~ 4.2.4 まで |
CATIA V5 | V5-R8 ~ V5-6R2022 SP1 まで |
CATIA V6 ※有償 | V6-R20 20/5/2013 |
Creo (旧:Pro/ENGINEER) | Pro/Engineer 16 ~ Creo 5 |
NX | 2306 |
SolidWorks | 2022 |
Solid Edge | 2023 |
Inventor | 2023 |
Rhinoceros | Rhino 7 |
解析プログラムインターフェースの改良 [Simcenter Nastran]
- 固有値解析 解析セット
>「応答スペクトルの印加」より、「NASTRAN応答スペクトルの適用」ダイアログ- 「ベース励振DOF」にラジオボタン追加
- 「ベース励振DOF」にラジオボタン追加
- 相対法(Relative Method)
- 「ベース励振DOF」にラジオボタン追加
※更新に伴い、コントロールオプションを「ストラテジパラメータ」に名称変更しました
- SOL401/SOL402 解析セット
- オプション > グローバルストラテジパラメータ
→ 「ストラテジパラメータ(NLCNTLG)」ダイアログ- マルチハーモニックオプション欄追加
- オプション > グローバルストラテジパラメータ
- SOL402 解析セット
- グローバルリクエストおよび条件 > ストラテジパラメータ
→「ストラテジパラメータ(NLCNTL2)」ダイアログ- ダイアログ内 設定項目の追加・カテゴリごとにタブ化
- グローバルリクエストおよび条件 > ストラテジパラメータ
解析プログラムインターフェースの改良[Simcenter Nastran, MSC Nastran]
Nastran入力ファイルに、次の機能更新・サポートを行いました
- 「積層レイアップの」のタイトル
: 書き出し/読み込みをサポート - スプリング/ダンパ プロパティ
: PBUSHカードの「K1」~「K6」フィールドへの剛性値「0.0」の書き出しをサポート
解析プログラムインターフェースの改良 [ABAQUS]
次の機能更新・サポートを行いました。
- コンタクト定義の機能強化
- ABAQUS入力ファイルへの書き出しをサポート
*TIEキーワードを用いたCONTACT PAIR,*TIE - ABAQUS入力ファイルからの読み込みサポート
*SHELL TO SOLID COUPLINGキーワード - コンタクトプロパティの設定項目を追加
- 調整に Yes/No ラジオボタン
- Position Tolerance
- ABAQUS入力ファイルへの書き出しをサポート
- 荷重定義・拘束定義の入力ファイルへの書き出しを改善
パフォーマンスの改善
コマンドファインダーの機能強化
- 検索対象に、ドッキングウィンドウのコマンドを追加しました
- 検索キーワードに、他のCAEアプリケーションで利用される名称を追加しました
例)ノード → グリッド、節点
グラフィックス パフォーマンスの強化
次バージョンでノード, エレメントをサポート予定です。
将来的には、FEMAPのグラフィックスをユニファイドアーキテクチャに転換する予定です。
このため、今後数回に分けてユニファイドアーキテクチャを拡張していきます。
≪これまでの拡張内容≫
- FEMAP 2301 : ジオメトリを実装
ユニファイドアーキテクチャの完全実装後は、現在の2つのグラフィックスパイプライン
(Performance graphics,オリジナルのOpenGL)は順次、削除される予定です。
5フレーム/秒 から 30~40フレーム/秒 での回転に変更(6~8倍の改善)