目次
本バージョンでは、主に次の改良・改善が行われました。
- 積層要素 定義のインタフェース強化
- エレメントモニタポイント(MONPNT2)に対応
- Simcenter Nastran SOL146向け インタフェースの強化
積層要素 定義のインターフェース強化
積層要素の定義機能を強化し、4つのコマンドに再編しました。
- 旧バージョン(FEMAP v2022.1まで)
[モデル]-[積層レイアップ]コマンド - FEMAP v2022.2~
[モデル]-[ラミネート]
-[レイアップ]コマンド
-[プライ材料マネージャ]コマンド
-[グローバルプライマネージャ]コマンド
-[マルチレイアップエディタ]コマンド
操作性の向上、コピー機能などの機能強化を図りました。
①マテリアルの新規作成
次の3つのエンティティの新規作成が可能です。
プライマテリアル(プライ材料)の新規作成ダイアログ起動 ↳ 何度も使用する「マテリアル」, 「厚さ」, 「破壊理論」の組み合わせを プライマテリアルとして保存 | |
テリアルの新規作成ダイアログ起動 | |
グローバルプライの新規作成ダイアログ起動 ↳ 複数の積層レイアップ間で、共通にポスト処理するプライを指定. グローバルプライは複数位置に設定が可能. |
②コピー/貼付け
手順
- コピーするプライの行を選択(複数選択 可)
- [コピー]アイコンをクリック
- オプションを選択
- リンクの設定:オン☑/オフ□
- [貼付け]アイコンをクリック
オプション | 説明 |
---|---|
一致オーダー | コピー元のプライと同じ順序・同じ角度でコピー |
対称 | コピー元のプライと逆の順序・同じ角度でコピー |
非(アンチ) | コピー元のプライと同じ順序・符号反転した角度でコピー |
非対称 | コピー元のプライと逆の順序・符号反転した角度でコピー |
リンク | 説明 |
---|---|
オン(☑) | コピー元のプライに関連付け ※マテリアル, 厚さ, 角度は、コピー元プライの設定を参照 ※コピー後にリンク除去 可 |
オフ(□) | 独立したプライにする |
③各種機能
Excelを起動し、シートに書出し | |
「レイアップ ビューワ」ダイアログが起動し、 プライの厚さや角度を図として表示 | |
レイアップ全体でのプロパティを算出し、 「メッセージ」ウィンドウに算出値を出力 | |
フィルタ設定のクリア ※各項目名の「▼」からフィルタ設定が可能 |
④表示列の追加
次の3つの項目の表示を追加可能です
列の項目名 | 説明 |
---|---|
オン/オフ | 積層レイアップにプライを「含める/含めない」を設定するための列を表示。 プライを削除せずに、積層レイアップから除外することが可能。 |
グローバルプライID | 「グローバルプライ」設定用の列を表示。 ↳ 複数の積層レイアップ間で、共通にポスト処理するプライのこと ※グローバルプライの設定は、[マルチレイアップエディタ]でも可 |
破壊理論 | 「破壊理論」設定用の列を表示。 |
手順
列の項目名の上でマウス右クリックし、表示されるポップアップメニューから追加する列を選択
⑤ プライの追加、順序変更、削除
レイアップの一番上に新規プライを追加 | |
選択したプライの上に新規プライを追加 | |
レイアップの一番下に新規プライを追加 | |
選択したプライを上に移動 * | |
選択したプライを下に移動 * | |
選択したプライを削除 * |
何度も使用するプライ設定(マテリアル, 厚さ, 破壊理論)をプライマテリアルとして保存する機能を新設しました。
本コマンドには、プライマテリアルの「新規作成」・「編集」・「削除」・「リナンバ」機能が統合されています。
※旧バージョンでは、「グローバルプライ」が本機能を兼ねていました。
機能を単一化(新設のプライマテリアルへ機能分割)し、「検証」機能の追加などの機能強化を行いました。
本コマンドには、グローバルプライの「新規作成」・「編集」・「削除」・「リナンバ」機能が統合されています。
※旧バージョンでは、「積層レイアップ」の定義ダイアログ または モデル情報ウィンドウからの起動でした。
本バージョンでメニューコマンドに追加しました。
検証機能のオン/オフ
オン(☒) | 積層レイアップのプライにグローバルプライの設定をして保存するときに、 プライの定義内容(マテリアル,厚さ)がグローバルプライと同一かチェック。 ≪対象コマンド≫ [レイアップ], [マルチレイアップエディタ] |
オフ(□) | 上記のチェックを行わない。 |
検証が「オン」のグローバルプライを積層レイアップのプライに設定した場合、積層レイアップの保存時に、プライ定義内容とグローバルプライ定義内容の整合性確認が行われます。
複数の積層レイアップに一括でグローバルプライの位置設定する機能を追加しました。
個々の積層レイアップの編集(プライの追加/削除, プライの編集)も可能です。
①グローバルプライ編集 ⇔ プライ編集 の切り替え
- 初期状態 :グローバルプライの編集… 図.A
- 切り替え(グローバルプライ編集⇔プライ編集)
: アイコン
⇒ プライの編集 … 図.B
②グローバルプライの割り当て
手順
- 設定位置のプライを選択
- アイコンをクリック
- グローバルプライの定義/選択
グローバルプライの「検証」がオンの場合、
上記ダイアログの【OK】ボタンを押すと
積層レイアップのプライの定義内容との
整合性確認が行われます。
不一致の場合、メッセージが表示されます。
エレメントモニタポイント「MONPNT2」をサポート
【Simcenter Nastran, MSC Nastran】
[モデル]-[シミュレーションエンティティ]-[モニタポイント]コマンドに機能追加しました。定義したモニタ点の応力/ひずみ/力は、F06ファイルに出力されます。
タイプ | Simcenter Nastran 対応するSOL番号 | MSC Nastran 対応するSOL番号 |
---|---|---|
MONPNT1 | 144 | 101, 108, 109, 111, 112, 144, 146, 200, 400 |
MONPNT2 | 101, 103 | 101, 103, 108, 109, 111, 112, 144, 146, 200 |
MONPNT3 | 101, 103 | 101, 103, 108, 109, 111, 112, 144, 146, 200, 400 |
ジオメトリエンティティの選択機能を強化
関連するノード/エレメントに基づいて、ジオメトリエンティティを選択する機能を追加しました。
- [元ノード] :選択したノードが関連付けられているジオメトリエンティティを一括選択
※後日、コマンド名が[ノードから]に変更になる可能性があります。 - [エレメントから] :選択したエレメントの構成ノードが関連付けられているジオメトリエンティティを一括選択
追加先
- 『エンティティ選択』ダイアログの【メソッド】 ※ジオメトリエンティティ選択時のみ
- [グループ]
- [ポイント] 内
- [カーブ] 内
- [サーフェス] 内
- [ソリッド] 内
線要素「オフセット」のダイアログを改良
[編集]-[エレメントの更新]-[オフセット]コマンドのダイアログを改良しました。- 改良内容(抜粋): 判読性向上のための構成見直し、設定手順の統一
- 新規オプション追加 : 「ベクトル基準」(「ベクトル基準」内)
ユーザー定義のベクトルに沿ったオフセット機能を追加しました。
バイナリ形式の中間ファイル(.fno)出力をサポート
[ファイル]-[エクスポート]-[Femapニュートラルアウトプット]コマンドを新設しました。fnoファイルでは、出力する対象(エレメント, 解析結果)を指定することが可能です。
[ツール]-[パラメータ]コマンドで「設計方程式」をサポート
パラメータ制御の対象エンティティに「設計方程式」を追加し、利便性向上を図りました。
[ツール]-[パラメータ]コマンド
: 複数のエンティティのパラメータ(エンティティカラー, ID番号 など)を一括して制御する機能
解析セットマネージャの「プレビュー」に検索機能を追加
『解析入力ファイルのプレビュー』ダイアログに「検索」ボックスを追加し、プレビュー編集時の対象箇所へのアクセス向上を図りました。
ポスト処理:コンタ/クライテリア凡例のラベル非表示機能を追加
[ビュー]-[オプション]コマンドの 「ポスト処理」 – 「コンタ/クライテリア 凡例」にラベルの非表示オプション追加を追加しました。「ラベルなし」の設定とFemap API 「User Defined Graphicsオブジェクト」に新規追加された凡例用メソッドと組み合わせて、カスタム凡例の作成が可能です。
ジオメトリインタフェース
次のバージョンに対応します。
Femap インターフェース | サポートする最新バージョン |
---|---|
Parasolid | 34.1 |
ACIS | 2022.1 |
JT | 11.0 |
Creo(旧:Pro/ENGINEER) | Creo 8 |
NX | Version 2007 |
Solid Edge | 2022 |
SolidWorks | 2022 |
CATIA V5 ※有償オプション | V5-6 R2021 SP4 |
解析プログラムインタフェースの改良
解析タイプの新規追加
空力弾性応答(SOL146)の次の解析タイプをサポートしました。
- 空力弾性周波数応答
- 空力弾性トランジェント応答
(過渡応答) - •空力弾性ランダム応答
空力弾性応答(SOL146)のGUI設定のサポート
解析セットマネージャ
(4ダイアログ)
- NASTRAN動解析
: 周波数や過渡時間等の設定項目を追加 - NASTRAN空力データ(AEROx, MKAEROx)
: マッハ数・動圧・突風荷重オプションの設定 - NASTRANパワースペクトル密度係数(SOL146)
: PSD入力項目 ※空力弾性ランダム応答のみ - 境界条件
: 空力荷重の選択欄を追加
空力荷重の選択欄を追加
ボディ荷重:「垂直突風荷重」 追加
DMP(分散メモリ型並列処理)のCPU数設定をサポート
<設定箇所>
[モデル]-[解析]コマンド
NASTRAN実行およびソリューションオプション:「DMP CPU数」オプション追加
・DMPARALLEL
・MPI402(SOL402, SOL414)
MPC184 ジョイント要素をサポート
インポート・エクスポートに対応
- FEMAPへのインポート時 : キネマティックジョイントとして変換
- ANSYSへのエクスポート時: MPC184要素として変換
MPC184ジョイント要素のGUI設定に対応
[モデル]-[シミュレーションエンティティ]-[キネマティックジョイント]コマンドの次のダイアログ- キネマティックジョイントを定義:タイプ「11..一般」を追加
- ジョイント接続を定義:タイプ「11..一般」を追加
- ジョイントプロパティ:ANSYSタブを追加 (SECDATA, SECJ, TB, SECLOCK,SECSTOPUD)