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[メッシュ]-[スウィープ]機能の強化
「スウィープ」コマンドに、要素のエッジに沿ってスウィープする新しいオプションが導入されました。
Femap v2019.1では、選択した要素あるいは要素フェースのエレメントエッジを経路として、スウィープできるようになりました。 1つのエレメントエッジをピックする操作のみが必要となり、スウィープ操作は、例えば、円形構造の場合、 360度分スウィープされ、選択した要素あるいは要素フェース自身に接続するまで継続する事も可能です。
また、スウィープ操作を停止させるノードを指定するオプションもあります。 エレメントスィープの場合、メッシュは、既存のメッシュエッジとの一致を保持する為、位置が補正されます。
プレート要素やエレメントフェースをスウィープし、ソリッド要素を作成するだけでなく、 エレメントエッジやビーム要素をスウィープし、プレート要素を作成できます。
押出し機能強化①両方向への押出し
[メッシュ]-[押出し]-[..]と[メッシュ]-[回転押出し]-[..]の全てのメニューにおいて、 [両方向に押出す]オプションが追加されました。
このオプションを使用する事で、片方向の押出し量/回転押出し量を指定する事で、 平面要素/エレメントフェース/カーブを指定した方向に押出すと同時に、反対方向にも押出され、 ソリッド要素/シェル要素が作成されます。
押出し機能強化②[要素法線方向に押出し]の強化
Femap v2019.1では、「メッシュ」-「押出し」-「エレメント」及び「メッシュ」-「押出し」-「エレメントフェース」の 「押出し方法」に関して、新しいオプションが導入されました。
新しいオプションでは、各エレメントの法線方向を「押し出しベクトル」とし、 「ユーザーが指定したサーフェスに到達するまでの距離」だけ押出して、ソリッド要素を作成します。 よって、ユーザーが押出し方向を指定する必要がありません。同一平面上にある「複数の平面要素」を、法線方向に押出す場合に便利な機能です。
旧バージョンでも、「指定したサーフェスに到達するまでの距離」だけ押出すオプションが使用可能でしたが、 ユーザーが押出し方向を指定する必要がありました。
四角錘要素の作成オプション
四角錐要素を介して、6面体要素と4面体要素を接合させるのが理想です。
Femap v2019.1では、4面体要素のオートメッシュ機能において、「6面体要素と4面体要素を繋ぐ四角錐要素」と 「4面体要素」を同時に自動作成できるオプションが追加されました。
6面体要素メッシュを作成した後ではあれば、4面体要素メッシュを作成する場合と同じ設定で、メッシュが作成できます。
以前のバージョンでは、手動で、6面体要素と4面体要素を繋ぐ四角錐要素を作成する必要がありました。
1次要素/2次要素の接続
要素分割の数を同じにした場合、1次要素と2次要素を節点共有で接合しようとすると、2次要素のコーナー節点と1次要素のコーナー節点が節点共有されます。
その結果、2次要素の中間節点が1次要素と接合されない為、解の精度が悪くなる問題が生じます。
ユーザーが、1次要素、あるいは2次要素のみで解析モデルを構築する、あるいは要素分割の数を同一にせず、 2次要素の中間節点も1次要素に接続されるように設定するなどの処置が必要でした。
Femap v2019.1では、1次要素と2次要素のいずれかを、 「接続面上にのみ中間節点を有する要素」に自動変換可能になりました。
これにより、同一要素分割数で、1次要素と2次要素のメッシュが作成できるようになります。 (このような特殊な定義に対応したソルバーで解析を実行する必要があります)
コンタクトの解析結果(例:接触面圧)をコンター表示した場合、 接触面以外では解析結果値がゼロ値として取り扱われ、接触面と接触面以外での結果を補間するように、コンター図が表示されました。
その為、接触面以外でも、選択した解析結果(例:接触面圧)が発生しているかのように見える場合があります。
ジオメトリではなく、エレメントに対してコンタトクリージョンを設定する必要がありますが、 コンタクトリージョン上に「コンタクトの解析結果」をコンター・クライテリア表示させる機能が追加されました。 しかし、クライテリア表示させた場合に、コンタクトリージョン上に「解析結果値」が表示されますが、それを非表示にする機能がありませんでした。
Femap V2019.1の「ビューオプション」ウィンドウでは、「カテゴリ」で「ポスト処理」を選択した場合の「オプション」に「リージョン」が追加されました。 この「リージョン」では、コンタクトリージョン上での「クライテリア表示した場合の解析結果値」を表示したり、非表示させたりする事が可能です。
Femap V2019.1では、Simcenter Nastran 2019.1(NX Nastranの後継プログラムで、NX Nastran V13に相当)がバンドルされています。 Simcenter Nastran 2019.1の解析モデルが作成できるように、解析プログラムインターフェイスがSimcenter Nastran 2019.1に対応しました。 さらに、Femap V2019.1で、以下のようにSimcenter Nastranインターフェースの強化が行われています。
- マルチステップ非線形(S0L401/402)で過渡応答解析の設定が可能になるなど、 マルチステップ非線形インターフェイスの強化
- SOL200(設計/トポロジー最適化)で固着が設定可能やSOL200のトポロジー最適化の解析タイプに [周波数/調和応答]をサポートなどのSOL200のインターフェイスの強化
- 座屈解析で複数のサブケースが設定されている場合、 [STATSUB]ダイアログボックスで、初期荷重や座屈評価荷重を自由に選択可能